手作りヘッド&ドレス
   
●トリッシュ・ストラタスさん  

 

「スーパースカルピー」で作ったヘッド(頭部)(髪はカツラを使用)と手作りドレスです。
ボディは「イブちゃん」のものをそのまま利用しています。

手作りヘッドのモデルは、アメリカの女子プロレスラー、トリッシュ・ストラタスTrish Stratusさん(すでに引退)です。
トリッシュさんの公式サイトは
こちら(英語)ですが、いい画像が無いので、こちら(英語)で検索したほうがいいものが出てくると思います。

化繊サテンのワンピースです。
製図は、上部は「ブレイズちゃん1」のもの、スカート部は適当にみつくろった、他のタイトスカートのもので、それを適当に合体させました。ウエスト部はリボンです。
(2009年4月30日以下同)

 

 
 
ソファはシンディちゃんオリジナルのもの。
テーブルは、リカちゃんの「すてきな洋食器セット」のものをラッカーで着色。
キャンドルはリーメント「プリンセスティーパーティ」の「お姫様の夜ふかし」、ワインとグラスは、同「フランス三ツ星レストラン」の「オマール海老のボイル」。

 

 

 

●難しいんです! 
その1 どんな顔を作りたいのか?
 
 前回は、「刑事コロンボ」さんを作りましたので、今回は女性にしようと思いました。トリッシュさんに決めたのはなんとなくなんですが、問題は、どういう顔にするか? お人形の顔と一口に言っても、リカちゃんやジェニーちゃんのように現実の人間の顔とは違う、デフォルメされたものもあるし、「琳ちゃん」「ブレイズちゃん」のように本物の人間に近いものもある。また、「ステラちゃん」あたりは、2者の中間ぐらいに位置するでしょうか?
 コロンボさんが本物の顔路線だったので、それでは今回は中間路線にしてみようと、当初は軽く考えていたのです。しかし、実際に始めてみて、これが難しすぎ!!! 本物路線なら、写真などを見て、  
ひたすら似るように作っていけばいいのですが、そうではなく、もう少し、着せ替え人形寄りの顔にしたいわけなんですが、初心者の自分には、じゃあ、具体的にどうすればいいのか、まったくわからないんです!!! 
 それで、中間路線は基本的にやめ、本物路線に徐々に変更していったのですが、結果的に、本物路線と中間路線のさらに中間、と言ったらいいような(笑)、わけのわからないものになってしまいました。
   
●難しいんです!
その2 化粧に惑わされる(笑)
 
 コロンボさんは男性ですから、当然、化粧はしていません。実際にはドーランなどを塗っているのかもしれないですが、写真や画像では、完全な素顔に見えます。ですので、顔の構造がハッキリと見えるのです。
 ところが! トリッシュさんは女性ですから、お化粧をしています。しかも、探した画像はどれも宣伝用のポスターやポートレートなどなので、えらく濃い化粧(笑)をしています。目の周りなんかは真っ黒!!!(笑) 顔を作るうえで見るのが、顔の凹凸や、それぞれのパーツの形。頬やまぶたなら、どこがいちばん高いかなどを見ます。それが、化粧に惑わされて、素人の筆者にはさっぱりわからないんです。目の形を見ようと思っても、周りが真っ黒で、形がわからない! 凹凸も、ハイライトを入れていればそこが高く見え、チークやシャドーを入れていれば、そこが低く見えてしまうんです。 
 結局、先生に、顔の輪郭、各パーツなど、それぞれを、ここはこうだとこと細かく教えていただき、それに従って作りました。
 それなので、コロンボさんに較べ、作るのに10倍ぐらい時間がかかってしまい、先生からも「今回は苦戦していますね」と言われる始末です。トホホ〜。自分の観察力の無さを痛感しました。
 
   
●難しいんです!
その3 塗装でも苦戦
 
 コロンボさんでは、塗装に、「アクリルガッシュ」という、不透明アクリル系絵具を使いました。この絵具は、ものすごいマット(艶無し)で、別の言葉で言うと、非常に粉っぽいんです。
 トリッシュさんは女性ですから、あまりに艶がないと、干からびたようになってしまうと思い、今回は、「水性ホビーカラー」(絵SIクレオス)というのを使いました。俗に「ラッカー」と言われているもので、どこのプラモデル屋さんにも必ずと言うほど置いてあります。肌などは、テラテラに光ってしまわないよう、同シリーズの「フラットベース(つや消し剤)」を混ぜています。
 しかし、この塗装が、またまた難しいんです! コロンボさんは男性ですから、眉なんかもゲジゲジ。まつげもありません。瞳も完全な黒1色で、瞳孔などもまったく描いていません。
 しかし、トリッシュさんは眉もきれいなカーブを描かなきゃならないし、瞳も、周りの輪郭線、なかの瞳の色、中心の瞳孔、さらに星(笑)もあります。
 「水性ホビーカラー」は、今回、初めてじっくり使った製品なんですが、まず、乾くのが強烈に早く、描きに失敗したと思って、水を含ませたコットンなどでふき取ろうと思っても、もう取れません。それなんで、失敗した部分を下の色でいったん消し、再度描く、それを繰り返しました。水で非常に薄めたりしなければ、失敗した色が濃く、下の色が薄くても、ちゃんと消えてくれたのは助かりました。眉は2回、まつげは3回やり直してます。ともに、下の肌色、アイシャドーの色などで消してから再度描いています。
 それでも、上の写真のようにとんでもない有様です。眉などは左右の形が違っているんですが、次にやり直しても、それがうまくいくとは限らない(苦笑)。さらに失敗することもあるわけなので、これでいいことにしました。
 また、絵具と違って、「ぼかす」というのがものすごく難しいです。
 そして、肌色は、失敗しているところをなるべく隠すため、最後にもう一度、色を新しく作り直し、眉、目、唇などを避けて塗りなおしています。
 まあ、各パーツを描く技術は今後の上達に期待をかけるとして、問題は、コロンボさんのときと同様、肌の質感ですね。ソフトビニール製の既製品を見慣れているせいか、質感が自分でも非常に不気味(爆)! なんかもう少し、ソフトビニールや、「板長さん」などのフィギュアの質感に近い塗装製品、方法がないか、探してみようと思っています。
   
   
   
   


焼きあがったところです。鼻、耳など、とがった部分は焼けやすいのですが、下の写真のように、下地剤を塗るときれいに見えなくなります。


ボディに指すための穴。焼く前にボディに指して穴を作ってから焼きました。「スーパースカルピー」は焼いたあと、彫刻刀などで削ることは可能。この穴も焼いたあと、少し彫刻刀で広げています。


気味の悪いもの見せてすみません。コロンボさん同様、焼きあがったものに、下地剤の「ジェッソ」を塗ったところです。


下地剤のうえに肌色と目の白を入れたところです。
   
   
●使用したカツラ  
 カツラは、「Monique Gold Collection」の「LONDON」(こちら(英語)に画像あり)、色は、「Golden Strawberry」、サイズは4インチで、ミス・バービーちゃんにかぶせているのと同じサイズです。
 このカツラは、頭頂部が出っ張ったヘンなスタイルだったので、逆毛の役目をしている短い毛をかき分けて探し出し、地肌に縫い付けている糸を切って取り去り、頭頂部を低くしました。
 購入したのはアメリカのオークションサイト、eBay。即決価格で15ドル。送料は、ほかのものも買ったので6ドルです。
   
●今回制作の問題点  
 さてさて、稚拙ながらなんとか形になったヘッドですが、気づいた問題点を。
 まずひとつは、うえにも描いたのですが、肌の質感。
 それともうひとつは、「スーパースカルピー」は粘土なので、出来がりが非常に重い!ということです。
 今回はイブちゃんのボディを利用しましたが、ヘッドを指す部分は下の写真のようになっていて、この先の軸が傾くことで、うなずいたり、首をかしげたりできます。
 これは作る前に予測してたのですが、案の状、出来上がって、ヘッドを軸に指したら、ヘッドの重さで、顔が傾いてしまいました! ボディをまっすぐにして動かさなければヘッドもまっすくにできますが、ちょっとでもボディを動かすと、ヘッドも傾いてしまいます。
 とりあえずの解決策として、軸が傾かないように、右下のようにタコ糸で軸を縛りました。こうするとタコ糸が邪魔して、軸があまり傾かないのです。
 まあ、この問題は管理人にはそれほど大きくないのですが、それより重要なのが、常にヘッドを軸に指したままにしておくと、軸に非常な負担がかかり、そのうち、まず絶対、軸が折れるだろうということです。
 そのため、型紙を当てたり、制作途中の服を着せるときはもちろん、普通に服を着せるとき、カツラをかぶせるとき、家と教室の間の持ち運びなど、常にヘッドを抜いています。
 コロンボさんのボディは下写真のようになっているので、ここにエポキシパテで首をつけることができ、つけても、首は、ボディとの付け根が回ったり、傾いたりするので、なにも問題がなかったのですが、女性のボディは他社のものも、ほとんどイブちゃんと同じ構造になっているようです。
 
   
   
   
   
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