生涯学習 語学の学習1

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●電子辞書、便利だぁ!  (2003年12月上旬)
 英語を勉強されている方には信じられないでしょうが、筆者が勉強している中国語は、今年になって初めて電子辞書が発売されました。
 それまでにも、「電子ブック」という形では販売されてはいました。電子ブックというのは、直径6pぐらいのCD-ROMで、それにデータが収録されており、それを「電子ブックプレイヤー」という機械に入れたり、パソコンでも専用のソフトを使えば見られるのだそうです。ところが、この電子ブックプレイヤー、友人に見せてもらったんですが、意外に大きいんですね。持ち歩きのしやすさが至上であるものとしては、ちょっと買う気になりませんでした。
 それで、待望の電子辞書が発売され、買ってみたのですが、これが実に便利!!!
 中国語はその特徴、というより、外国人にとっては、学習の大きな障壁になっているのが、語彙の多さなんです。語彙が多いものだから、辞書もまあ、うんざりするぐらい厚く、自室の机に置いていても、めくるのが面倒なほどです。
 それが、電子辞書だとボタンひとつで希望の画面が出てきます。その便利さは、今まで、自分の中国語が全然上達していないのは、めくるのが面倒で、辞書を引いていなかったからだ!(笑)と断言できるほどです。 
 値段は、英語のものと違って、やや高く、筆者が買った機種は約3万円。でも、予算に余裕があれば、もうひとつ買って、ベッドにひとつ、机にひとつ置きたい気持ちです。


カシオ「EX-Word XD-R7300」。
中国語のものは現在、ほかにあと2メーカーから出ています。


 
●こんな本を読んでみました (2003年11月上旬)
 仕事で外国語の習得に迫られていたり、趣味で外国語を勉強されている方は多いと思います。
 下は、筆者が読んでみた外国語の勉強の仕方、体験などをつづった本。英語や特定の語学につい
て書かれたものでも、その他の語学を勉強している方にも参考になる話がたくさん載っていると思います。参考になれば幸いです。
   

「英語は40歳を過ぎてから」
桜井俊彰(青春出版社 2000年 950円)

 著者は1952年生まれ。國學院大學文学部史学科卒。
 コピーライターをしていた著者は、40歳になって、学生のとき行きたかった大学院、しかもイギリスの大学院留学を志し、英語を再度勉強し始め、43歳のとき、無事、ユニバシティ・カレッジ・ロンドンに合格入学、44歳で修士号を取得する。

 著者は、外国語の習得には、「目的」「中身」「アイデンティティ」の3つの柱が必要だと言います。そして、40歳を過ぎた人間こそ、これらの柱を持つことができ、習得には少しも遅くないと力説! どういった思い込みが英語習得のさまたげになっているか、これからの時代には、会話力ではなく「読み書き」の力こそ必要、といった点などについても解説しています。
 著者の考えには大いに同意でき、励ましにはなるのですが、ただ、具体的な勉強法がNHKのラジオ英会話を聞くことというのはいいのですが、英字新聞を読むこと、というのは、あまりに具体性がなくいただけない気がします。みんな、英字新聞が読めないからこそ、どうしたら、読めるようになるの?と悩んでいるんですからねぇ(笑)。

 
「英語難民を必ず救う本」
鹿野晴夫(中経出版 1999年 1300円)

 著者は1964年生まれ。東京都立大学工学部建築工学科卒。
 著者は中学生のときから英語が苦手で、大学は受験科目に英語のないところを選んだほど。就職後受けたTOEIC試験は335点。一大発奮し、片道2時間の通勤時間を利用したヒヤリング、中学の英語の教科書の音読など、英語を「勉強する」のではなく、聞く、読むの「トレーニング」を行なうことによって、英語力を向上させる方法を試みる。
 そうした「トレーニング」を1日約4〜5時間、3年半!続け、TOEIC850点を達成。
 
 まず、著者の最初の英語力が低いことに安心感を覚えました(笑)。しかし、その後の著者のトレーニングを継続する精神力はすごいの一言! おそらくガールフレンドも作らず(笑)、同僚ともほとんどつき合わずに続けたのでしょう。
 トレーニング方法は、難しくないことをひたすら繰り返すこと、といってもいいかもしれません。そういう意味では、英語力が低くてもできそう!というのもよい点だと思います。
 ただ、TOEICの点が上がってくるにしたがって、点数のみに固執する資格マニアのようになってしまい、なぜ英語を勉強するの?という根本的なことが忘れられたように見えるのが気になりました。 

 
「台所から北京が見える」
長澤信子(講談社+
α文庫 1999年 680円)

 著者は1933年生まれ。日本女子大学附属高校卒。
 21歳で平凡な結婚をした著者は、子育てが一段落した36歳に一から中国語を勉強し始める。その後、大学にも入学。中国へ一度も勉強に行くことなく、通訳にまでなる。

 長澤さんは、中国語を勉強している人の間では、名前を知らない人はいないというほど有名な方です。
 36歳で語学学校で勉強を始め、最初は発音などで苦労するのですが、しだいにのめりこんでいき、そののめりこみ方と情熱はすさまじいばかりです。
 全篇を通し、家庭のことも豊富に語られています。自分が語学が上達したのは、子供も手がかからなくなり、夫の帰りは遅く、たっぷりと自分の時間があったから、つまり、主婦だからこそできたとも述べています。
 また、海外へ勉強に行きさえすれば語学は上達する、と考えている人にもぜひ読んでほしい本。
 語学だけでなく、これから何か始めたいと思っている方にも大いに参考になると思います。 

           

「科学的な外国語学習法」
佐伯智義
(講談社 1992年 1748円)

 著者は1933年生まれ。早稲田大学フランス文学専修卒業。西ヨーロッパの複数の大学に留学経験があり、言語教育学者、評論家。
 外国語を学習するとはどういうことか、日本人はなぜ外国語が苦手かを、日本語を英語や西ヨーロッパの言語と比較することなどによって分析。外国語学習での間違いやそれを解決する方法を論理的に述べる。

 筆者がこの本を読んでためになったのは、外国語を習得するとは、新しい神経の記憶回路を作ること、と教えられたのと、日本人は、外国語を読んでその意味がわかればすっかり満足してしまい、読んだ文章の、どれが主語か述語か、また単語の品詞はなにかなどを分析しようとしない、という欠点に気づかされたことです。
 英語以外の語学を勉強されている方にもいろいろ役に立つことが書かれていると思います。 

 
「TOEICテスト実践勉強法」
石井辰哉(ベレ出版 1999年 1300円)



 著者は1969年生まれ。関西学院大学卒。TOEICで990点満点を取り、現在は、滋賀県に設立した、英語試験のための語学学校を運営。
 英語が得意と自ら思っていた著者は大学2年のときに初めてTOEICを受けるが、そのときの点数は500点ちょっと。その後、イギリスの語学学校でも半年間学ぶが、最初は授業についていけないありさま。しかし、勉強の仕方を研究することにより、帰国したときに900点を取得する。

 リスニングやリーディングについて、具体的で細かな勉強法をたくさん紹介しています。おそらく、TOEICや英語の試験で伸び悩んでいる方は、紹介された方法を用いれば、大いに点数が上がるのでは、と思われますし、英語以外の語学の勉強法としても役立つと思います。 

 
「たった3カ月でTOEICテスト905点とった」
吉村達也(ダイヤモンド社 1999年 1400円)



 著者は1952年生まれ。一橋大学商学部卒。推理小説などに多数の著作を持つ。
 非論理的な日本語的思考に嫌になった著者は、ある日、英語ができるようになったら論理的な思考ができるのではと考え、英語を学び始める。1回目のTOEICでは、770点、その後、ケーブルテレビやパソコンを使った勉強の方法などで、わずか2カ月後には905点を取得。

 最初から770点を取れる英語の学力を持っていたことを別にすれば、書かれている考え方や方法はユニークでとにかく面白いです。特に、なぜ日本人は、英語の総合力を要求され、いちばん難しいはずの「英会話」にばかり固執するのか、それはやめようという考えには共感できました。

 

 
●久々に「試験」に挑戦? (2003年10月下旬)
 皆さんのなかには仕事柄、いまだに「試験」というものを受けている方もいらっしゃると思いますが、おそらく「そんなものは学生のとき以来やったことがない!」という方が大半ではないかと思います。実は筆者も、「試験」なるものを最後に受けてから、20年はたっていると思います。
 それが最近、久々に「試験」を受けてみようかと思い出しました。
 なにかというと、中国語の試験。
 英語に、「TOEFL」や「TOEIC」があるように、中国にもそれに相当するものがあるのです。
 筆者が中国語を始めたのは、約25年前! それから約4年半勉強したのですが、当時は、中国語学習者の少なさもあって、「TOEFL」や「TOEIC」にあたる試験は存在しませんでした。
 それが、いつのまにかできていたのですが、就職に有利と考える学生と違って、受けたからといってどうなるものでもなく、仕事上も必要ありませんでした。
 しかし、久々に、自分の実力というのがいったいどの程度のものなのか、知ってみたくなったのです。
 それで準備にかかることにしたのですが、各試験のホームページにいって、かなり拍子抜け。英語の「TOEIC」は2カ月に1回ぐらい行なわれているそうですが、なにせ、学習者の少ない中国語。どちらの試験も実施は半年に1回。それも、その2回の期日が接近していて、両試験とも実質年1回、2つの試験とも実施は半年先でした。なんかそれまですっかりやる気が失せそう!(笑) まあ、学習時間がたっぷりあると思って、なるべく頑張ります(笑)。
 ところで、「TOEFL」や「TOEIC」を受けた方はご存知だと思いますが、こうした試験は、限られた時間で、膨大な問題をこなしていかなければならないんですねーー。試験時間の長さが長いことも同じで、「TOEIC」にあたるほうは、1時間20分、「TOEFL」相当のほうは、なんと2時間半!!!
 体力、気力ともに衰えている(笑)中年にとっては、問題の難しさより、これだけの時間、集中すること自体が、相当の試練です(笑)。
 試験内容の勉強より、集中力強化に重点を置いたほうがいいでしょうか?(笑)
 

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