●ミス・バービーちゃん8  

 

Tシャツの生地で作ったワンピースです。写真が悪くてすみません。縫い目がわかるように撮ろうと思ったのですが、生地が黒なため、どうしてもうまく撮れません。

このワンピース、デザインはコム・デ・ギャルソン! 1992年の作品。
型紙は『The Study of COMME des GARCONS』(南谷えり子、リトル・モア)という本に載っていたイラストを利用しました。この本は、コムデを論じた本で、文字ばっかりですが(写真は白黒で約15点、コムデのものとは限らない)、2点だけワンピースの製図が本当に簡単なイラストによって紹介されています。それを拡大しました(下写真、右側が前身ごろ)。
写真のようになんと前身ごろと後ろ身ごろが脇でつながっています! やっぱり川久保玲さんて、凡人とは頭の構造が違うのね〜(笑)。
実は縫うのは、縫う距離が長くて(苦笑)、すご〜く時間がかかったうえ、どこから縫ったらいいか頭を痛めました。特に袖ぐりがうまくできずグチャグチャで、見ると唖然とするひどさです。(2008年7月12日以下同)

 

さて今日、ピアース・ブロスナンさんは夜景の見えるバーでバービーちゃんを待っています。
「今日はケリーちゃんもいないし(苦笑)、プレゼントも買った。僕たちの愛をいっそう深めたい…ムフフ」



プレゼントは、リーメント「素敵なOLライフ」の「アフターファイブはデート」。中身は時計です。
 
「ごめんなさい遅くなっちゃって」
「いいや全然遅くないよ。おおっ、きょ、きょ、今日はすごく個性的なドレスだね」
「こないだのショーで着たものなのよ。日本人のすごく有名なデザイナーのものなの。気に入ったから買っちゃった」
「そうなんだ。す、すごく似合うよ(僕には理解できない服だ)」
 
ブロスナンさんはウィスキー、バービーちゃんはドライマティーニを飲んでいます。
話もはずみ、なかなかいいムードになってきました。
「ねえバービー、僕たち知り合ってずいぶんたつよね。今日は…」
 
「あら! ごめんなさい、妹から電話だわ。もしもし」
「ああ、お姉さん、私よ! ケリーがね、こんな夜中なのに目を覚ましちゃって、お腹がすいたって大泣きしちゃってるの!」
「夜、ものを食べたらダメだって言った?」
「言ったわよ〜! でも全然聞かないの。このまま泣き続けたら、周りから苦情が来ちゃうわ! なんか買ってきてくれない?」
「わかった! 今行くから待ってて」

携帯電話は樹脂粘土で作ったものです。

 
ハンバーガー屋さんの袋を抱えて夜道を走るブロスナンさん。
「ごめんなさいね」
「いいんだ。これが僕の運命らしい」
「え?」

ハンバーガーの袋は某バーガーショップのサイトから画像を拝借し、プリントして糊で貼ったものです。

 

 

 

ドライマティーニは「クリスタルレジン」(日新レジン梶jで自作しました。高さ25ミリ、縦の棒は直径3.5ミリ。
大人のお酒の場面といえばカクテルが必需品。しかし、リーメントなどにはないので、やむなく自作することになりました。

以下はミニチュアグラス作りやレジン製作に興味のある方向け。
こちらのサイトなどを参考にしながらやってみたのですが、実はものすご〜〜〜〜く大変だったんです! しかも、立体を左右対称に作るのは難しく、えらい不細工な仕上がりに。

●原型作り
 まず最初に原型というものを作らなければならない(写真@)。
これは、「タミヤ・エポキシ造形パテ(速硬化タイプ)」(6時間で硬化)と、これをほかのものにも使ってしまって足りなくなったので、「エポキシクレイパテ マジックスカルプ」(大阪プラスチックモデル)(同)を付け足して作製。
上部の円錐形は、日常のものに円錐形のものがないため、
プラスチック(→硬めのポリプロピレンorポリエチレン)の化粧品の空き箱を利用して円錐形を作りセロテープで留め、そのなかにエポキシパテを詰め上部の内側をまず作る(A)。そのあと、プラスチックの外側に再度、プラスチックと同じような形にした、薄く伸ばしたエポキシパテを巻きつけるようにして、上部のみを作る。固まったらプラスチックと内側の部分をはずす。
上の円錐形に、円錐形とは別に作っておいた縦の棒を付ける。縦の棒は手のひらで転がして作成。
その後、さらに底の部分を付ける。
一度にすべてを作るのは無理のよう。部品を別々に作って接合する。
(青字訂正。素材が間違っていました。ごめんなさい。プラスチックはエポキシパテと接着してしまいますので不可。2008年7月16日))。

 

@ A

 

●型取り
 型取りするものはいろいろあるようですが、いちばん安上がりにできそうな「
おゆまる」を使用。
原型を上部を下にし、「おゆまる」で隙間のないようにぎゅっと包む。おゆまるが硬化したら、カッターで縦二つに切り裂く。上部の内側の部分も別に型取る。
●レジンを流し入れる
2つに切り裂いていた「おゆまる」(水色部分。赤は出来上がりの形)を「ボンド 木工用 速乾」(コニシ)で元の形に貼り合わせる。下にクリアホルダーを敷き、内側部分の「おゆまる」と外側の型を別々にボンドでホルダーに貼り付ける。半日ぐらいおいてボンドが乾いたところで、上から、爪楊枝のお尻にレジンを付け、1滴ずつ、ゆっくりゆっくり垂らしていく。このとき、縦の棒が細いので、必ずレジンを壁面に沿わせ、棒の部分が絶対レジンでふさがらないようにし、下の空気の逃げ道を確保する。ふさがってしまうと、空気が上に逃げられず、下のほうに気泡が出来て、それがスとなってしまう。
レジンは空気に触れる部分が少ないせいか硬化が遅く、丸2日おくのが確実。レジンが固まったら「おゆまる」をはずす。ボンドはきれいにはがれ、ポリプロピレンであるクリアホルダーはレジンとは接着しない。
(説明がわかりにくかったようなので青字訂正。2008年7月13日)
●ラッカーのクリアーを塗る
左がおゆまるをはずしたもの。レジンがはみ出たところはハサミなどで切り、カドのみを細かい目の紙やすりでこする。平面の部分をこするとすりガラスのようになってしまうので不可。
そのあとラッカーの「クリアー(透明)」を塗る。
右がラッカーを塗ったところで、見違えるように透明感が出た。
このあと、色付けしたレジンを注ぐ。ドライマティーニは本当は透明の液体だと思うのですが、それではつまらないので薄緑色にしました。オリーブは樹脂粘土で別に作って投入。

さて、何とかできたのですが、なにせ原型が左右非対称、厚さもまちまち。立体を左右対称に作るって本当に大変なんだと実感。既成の工業製品はやはりすごい!
実はここにたどり着くまで、いかにしたら理想に近いものが出来るか試行錯誤、各段階でも失敗の連続、特に最初は縦の棒の部分をふさいでしまい、スのあるものが出来てしまいました。スがあると当然、ちゃんとした形になりません。また、レジンは硬化に時間がかかることもあって、作ろうと思い立ってからとりあえずの完成まで1カ月近くもたってしまいました。

 

試行錯誤、失敗品の数々。いちばん右が完成品。まだ中身は注いではいません。完成品は、縦の棒の部分も透明度がいちばんよい。

 

   
   
inserted by FC2 system